MC22

リポ1セル専用 モータ スピード コントローラ
                                                                                  2016/03/14

                      




1.概要
 1セルのリチウム・ポリマー・バッテリー(以下 Li-Poと呼ぶ)対応のブラシモータ 専用のスピード コントローラ(以下スピコンと呼ぶ)です。MC21の後継機で、バック無しの設定もできますので、飛行機にも使えます。
 本回路は、Li-Po1セル対応受信機にのみ接続可能です。


2.機能
 ●PWM方式 高周波 モータ スピード コントロール
 ●バック付き(ブレーキは無し)
 ●バッテリー電圧低下検出機能


3.仕様
 ●適応バッテリ Li-Po:1セル
 ●負荷電流 3A (連続)
 ●電圧低下検出 3.2V
 ●消費電流 3mA
 ●外形 12*11*4(縦*横*高さ)
 ●重量 0.5g


4.回路図



5.部品表
番号  部品名  品番  仕様  メーカー  備考 
 IC1  マイコン ATtiny45V     Microchip Technology  
 IC2  モータードライバー  DRV8850    TI  
 Q1  抵抗内臓トランジスタ  RN1102    東芝  
 R1  チップ抵抗    27kΩ    
 R2  チップ抵抗    10kΩ    
 R3  チップ抵抗    10kΩ    
 R4  チップ抵抗    3.3kΩ    
 C1  チップセラミックコンデンサ    10uF/10V    
 C2  チップセラミックコンデンサ    0.1uF/16V    
 C3  チップセラミックコンデンサ    10uF/10V    
 C4  チップセラミックコンデンサ    0.1uF/10V    
 C5  チップセラミックコンデンサ    2.2uF/10V    
 C6  チップセラミックコンデンサ    0.1uF/16V    
 C7  チップセラミックコンデンサ    0.1uF/16V    


6.マイコンプログラム
自作する場合は、マイコンにプログラムを書き込む必要があります。
下記ファイルをダウンロードしてマイコンへの書き込みを行って下さい。
(右クリックで ”対象をファイルに保存” を選択)

mc221.hex

lock : 0xFF
fuse : 0xFF,0x7E,0x62


7.配線図
配線は、下図を参照してください。
参考までに、 電源線は、1つの端子に2本の線を接続するため、1本づつ半田付けしようとすると難しいので、以下のように半田付けしやすいです。
まず、予め2本の線の芯をネジって接続しておきます。
次にそのネジった部分を予備ハンダし、その部分を端子にハンダ付けするようにします。




8.使い方
8.1 初期設定方法
 本回路は、ニュートラルなどのポジションはデフォルト設定されていますが、好みに応じて再設定することができます。設定は、1度行えば、データは不揮発性メモリに記憶されるためバッテリーを外しても消えることはありません。したがって、通常使用において毎回設定する必要はありません。また、この初期設定は、何度でも変更可能です。
 初期設定は、フルハイポジションの設定、フルバックポジションの設定、ニュートラル設定、バックパワーの設定、確認のためのフルハイの順に行います。

@エンコンのトリムは中央にしておきます。
Aフタバ製プロポは、エンコンをリバースモードに、それ以外のプロポはノーマルモードに設定し て下さい。
B送信機のスイッチを入れ、エンコン・スティックをフルハイ(一番上に上げる)の位置にする。
C受信機、及びスピコンに電源を接続し、秒待つ。
Dモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、 すぐにエンコン・スティックをフルバック(一番下に下げる)にして5秒待つ。
Eモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをニュートラルにして5秒待つ。
Fモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをニュートラル〜フルバックの間にして5秒待つ。(※補足)
Gモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをフルハイにして5秒待つ。
H5秒後にモータからピーー(長め)と小さな確認音が聞こえる。
I以上で設定終了です。スピコンの電源を切って下さい。

※補足
 実走行時、エンコン・スティックをフルバックにしたときのバックパワーを設定します。
バックパワーは、0〜100%まで無段階に設定できます。
設定例
・エンコン・スティックをフルバックにして設定した場合は、実走行におけるフルバックの時は100%のパワーになります。
・エンコン・スティックをニュートラル〜フルバックのちょうど中央にして設定した場合は、実走行時、フルバックにしても50%のパワーになります。
・エンコン・スティックをニュートラルにして設定した場合は、実走行時、バックパワー”0”(ゼロ)です。つまり、バックなしスピコンになります。

注意事項
 設定のタイミングを取るためモータが発する確認音は、モータをPWM駆動して出しています。そのため、モータによっては、音が聞こえずにモータが弱く回転することがあります。
 設定途中で、モータから確認音がしなかったり、設定最後にピッ、ピッ、ピッ、という音が聞こえた場合は、設定失敗です。最初からやり直して下さい。 設定をやり直す場合は、スピコン内のマイコンを確実にリセットするために、電源オフ時間を3秒以上とって下さい。
バッテリーを取り外すなどして初期設定を途中で中断した場合には、途中までの設定も無効となり、前回の設定値のままで設定変更はなされません。


8.2通常動作
 初期設定が完了していれば、電源を接続するだけで、スピコンとして動作します。
安全のため、電源投入後ニュートラルポジションにしないとモーターは起動しないようになっています。
バッテリー電圧が低下して3.2V以下になるとモータは停止しますが、一旦ニュートラルに戻すとモーターは再起動します。