1.概要
1セルのリチウム・ポリマー・バッテリー(以下 Li-Poと呼ぶ)対応のブラシモータ 専用のスピード コントローラ(以下スピコンと呼ぶ)です。
MC21の後継機で、バック無しの設定もできますので、飛行機にも使えます。
本回路は、Li-Po1セル対応受信機にのみ接続可能です。
2.機能
●PWM方式 高周波 モータ スピード コントロール
●バック付き(ブレーキは無し)
●バッテリー電圧低下検出機能
3.仕様
●適応バッテリ Li-Po:1セル
●負荷電流 3A (連続)
●電圧低下検出 3.2V
●消費電流 3mA
●外形 12*11*4(縦*横*高さ)
●重量 0.5g
4.回路図
5.部品表
番号 |
部品名 |
品番 |
仕様 |
メーカー |
備考 |
IC1 |
マイコン |
ATtiny45V |
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Microchip Technology |
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IC2 |
モータードライバー |
DRV8850 |
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TI |
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Q1 |
抵抗内臓トランジスタ |
RN1102 |
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東芝 |
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R1 |
チップ抵抗 |
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27kΩ |
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R2 |
チップ抵抗 |
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10kΩ |
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R3 |
チップ抵抗 |
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10kΩ |
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R4 |
チップ抵抗 |
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3.3kΩ |
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C1 |
チップセラミックコンデンサ |
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10uF/10V |
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C2 |
チップセラミックコンデンサ |
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0.1uF/16V |
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C3 |
チップセラミックコンデンサ |
|
10uF/10V |
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C4 |
チップセラミックコンデンサ |
|
0.1uF/10V |
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C5 |
チップセラミックコンデンサ |
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2.2uF/10V |
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C6 |
チップセラミックコンデンサ |
|
0.1uF/16V |
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C7 |
チップセラミックコンデンサ |
|
0.1uF/16V |
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6.マイコンプログラム
自作する場合は、マイコンにプログラムを書き込む必要があります。
下記ファイルをダウンロードしてマイコンへの書き込みを行って下さい。
(右クリックで ”対象をファイルに保存” を選択)
mc221.hex
lock : 0xFF
fuse : 0xFF,0x7E,0x62
7.配線図
配線は、下図を参照してください。
参考までに、 電源線は、1つの端子に2本の線を接続するため、1本づつ半田付けしようとすると難しいので、以下のように半田付けしやすいです。
まず、予め2本の線の芯をネジって接続しておきます。
次にそのネジった部分を予備ハンダし、その部分を端子にハンダ付けするようにします。
8.使い方
8.1 初期設定方法
本回路は、ニュートラルなどのポジションはデフォルト設定されていますが、好みに応じて再設定することができます。設定は、1度行えば、データは不揮発性メモリに記憶されるためバッテリーを外しても消えることはありません。したがって、通常使用において毎回設定する必要はありません。また、この初期設定は、何度でも変更可能です。
初期設定は、フルハイポジションの設定、フルバックポジションの設定、ニュートラル設定、バックパワーの設定、確認のためのフルハイの順に行います。
@エンコンのトリムは中央にしておきます。
Aフタバ製プロポは、エンコンをリバースモードに、それ以外のプロポはノーマルモードに設定し
て下さい。
B送信機のスイッチを入れ、エンコン・スティックをフルハイ(一番上に上げる)の位置にする。
C受信機、及びスピコンに電源を接続し、秒待つ。
Dモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、 すぐにエンコン・スティックをフルバック(一番下に下げる)にして5秒待つ。
Eモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをニュートラルにして5秒待つ。
Fモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをニュートラル〜フルバックの間にして5秒待つ。(※補足)
Gモータからピッと小さな確認音が聞こえたら、すぐにエンコン・スティックをフルハイにして5秒待つ。
H5秒後にモータからピーー(長め)と小さな確認音が聞こえる。
I以上で設定終了です。スピコンの電源を切って下さい。
※補足
実走行時、エンコン・スティックをフルバックにしたときのバックパワーを設定します。
バックパワーは、0〜100%まで無段階に設定できます。
設定例
・エンコン・スティックをフルバックにして設定した場合は、実走行におけるフルバックの時は100%のパワーになります。
・エンコン・スティックをニュートラル〜フルバックのちょうど中央にして設定した場合は、実走行時、フルバックにしても50%のパワーになります。
・エンコン・スティックをニュートラルにして設定した場合は、実走行時、バックパワー”0”(ゼロ)です。つまり、バックなしスピコンになります。
注意事項
設定のタイミングを取るためモータが発する確認音は、モータをPWM駆動して出しています。そのため、モータによっては、音が聞こえずにモータが弱く回転することがあります。
設定途中で、モータから確認音がしなかったり、設定最後にピッ、ピッ、ピッ、という音が聞こえた場合は、設定失敗です。最初からやり直して下さい。 設定をやり直す場合は、スピコン内のマイコンを確実にリセットするために、電源オフ時間を3秒以上とって下さい。
バッテリーを取り外すなどして初期設定を途中で中断した場合には、途中までの設定も無効となり、前回の設定値のままで設定変更はなされません。
8.2通常動作
初期設定が完了していれば、電源を接続するだけで、スピコンとして動作します。
安全のため、電源投入後ニュートラルポジションにしないとモーターは起動しないようになっています。
バッテリー電圧が低下して3.2V以下になるとモータは停止しますが、一旦ニュートラルに戻すとモーターは再起動します。