1.概要
電動RC戦車など左右2つのモータの回転速度差を利用して旋回を行うためのモータ・スピード・コントローラです。
モータはブラシモータ専用です。
基本仕様は、
MB11と同じですが、スイッチ端子を追加しました。
完成品はJRコネクタ(2本)付きです。
2.機能
●2モータ速度差制御(高周波PWM方式
)
●バック付き
●BEC付き
●バッテリー過放電防止のための電圧検出
3.仕様
●電源電圧 6〜12V(リポ2〜3セル、NiCd/NiMh5〜10セル)
●負荷電流 5A (連続)
●バッテリー電圧低下検出レベル 5V、6V、9Vの3レベルのうちいずれかを選択可能
●BEC出力電圧 5V
●BEC電流 2A(ピーク電流)
●消費電流 40mA(電源電圧 7.4V時)
●外形 58*31*8(縦*横*高さ)
●重量 13.9g(コネクタ含む)
4.回路図
5.部品表
部品番号 |
品番 |
メーカー |
備考 |
IC1 |
CY8C27243 |
サイプレス・セミコンダクター |
. |
IC2 |
uPC24A05 |
NEC |
. |
Q1 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q2 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q3 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q4 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q5 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q6 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q7 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q8 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q9 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q10 |
RN1102 |
東芝 |
. |
Q11 |
HAT2164H |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q12 |
HAT2164H |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q13 |
HAT2164H |
ルネサス・テクノロジ |
|
Q14 |
HAT2164H |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q15 |
HAT1072H |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q16 |
HAT1072H |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q17 |
HAT1072H |
ルネサス・テクノロジ |
. |
Q18 |
HAT1072H |
ルネサス・テクノロジ |
. |
LED1 |
APTL3216SURCK |
キングブライト |
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R1 |
チップ抵抗 2.2kΩ 1/10W |
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. |
R2 |
チップ抵抗 1kΩ 1/10W |
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R3 |
チップ抵抗 2.2kΩ 1/10W |
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. |
R4 |
チップ抵抗 2.2kΩ 1/10W |
. |
. |
R5 |
チップ抵抗 1kΩ 1/10W |
. |
. |
R6 |
チップ抵抗 2.2kΩ 1/10W |
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. |
R7 |
チップ抵抗 1kΩ 1/10W |
. |
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R8 |
チップ抵抗 1kΩ 1/10W |
. |
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R9 |
チップ抵抗 10kΩ 1/10W |
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R10 |
チップ抵抗 3.3kΩ 1/10W |
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R11 |
チップ抵抗 330Ω 1/10W |
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. |
C1 |
1uF 25V セラミックコンデンサ |
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C2 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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. |
C3 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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C4 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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. |
C5 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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. |
C6 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
. |
. |
C7 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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. |
C8 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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C9 |
47uF 10V タンタルコンデンサ |
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. |
C10 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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. |
C11 |
0.1uF 25V セラミックコンデンサ |
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. |
6.マイコンプログラム
自作する場合は、マイコンにプログラムを書き込む必要があります。
圧縮形式ですので、下記ファイルをダウンロードした後、解凍してHEXファイルにしてからマイコンへの書き込みを行って下さい。
mb12_1.zip
7.配線図
8.1使い方(初期設定方法)
本回路は、エンコンのフルハイポジション(パルス幅1.9msec)、フルバックポジション(パルス幅1.1msec)、ニュートラル(パルス幅1.4msec)、ステアリングの右(パルス幅1.9msec)、左(パルス幅1.1msec)、ニュートラル(パルス幅1.5msec)、及びバッテリー電圧低下検出レベル(6V)にデフォルト設定されていていますが、必要に応じて初期設定を行ってください。
初期設定は、1度行えば、データは不揮発性メモリに記憶されるためバッテリーを外しても消えることはありません。したがって、通常使用において毎回設定する必要はありません。また、この初期設定は、何度でも変更可能です。
初期設定は、エンコンのフルバックポジション、フルハイポジション、ニュートラル、ステアリングの右、左、ニュートラル、及びバッテリー電圧低下検出レベルの順で基板上のLEDの点滅を見ながら行います。
フタバ製のプロポはエンコンをリバースモードに、その他のメーカーのプロポはノーマルモードにしておきます。
エンコンのトリム、ステアリングのトリムは中央にしておきます。
@送信機のスイッチを入れ、エンコン・スティックをフルバック(一番下に下げる)の位置にする。
AMB12のスイッチをONして5秒待つ。
BLEDが点滅したら、 すぐにエンコン・スティックをフルハイ(一番上に上げる)にして5秒待つ。
CLEDが点滅したら、すぐにエンコン・スティックをニュートラル(モータ停止位置)にして5秒待つ。
DLEDが点滅したら、すぐにステアリング・スティックを右いっぱいに切って5秒待つ。
ELEDが点滅したら、すぐにステアリング・スティックを左いっぱいに切って5秒待つ。
FLEDが点滅したら、すぐにステアリング・スティックをニュートラル(中央)にして5秒待つ。
GLEDが点滅したら、すぐにエンコン・スティックをバッテリー電圧低下検出レベルを5Vにする場合はフルバック、6Vにする場合はニュートラル、9Vにする場合はフルハイにして5秒待つ。
HLEDが点滅したら、 すぐにエンコン・スティックをフルバックにして5秒待つ。(初期設定を確定するための操作)
5秒後にLEDが長い周期で点滅します。点滅が1回の場合はバッテリー電圧低下検出レベルが5V、点滅が2回の場合は6V、点滅が3回の場合は9Vです。
以上で設定終了です。一旦、MB12のスイッチを切って下さい。
注意事項
設定途中で、LEDが速い周期で点滅を繰り返す場合は、設定失敗です。最初からやり直して下さい。 設定をやり直す場合は、マイコンを確実にリセットするために、電源オフ時間を3秒以上とって下さい。
電源を抜くなどして初期設定を途中で中断した場合には、途中までの設定も無効となり、前回の設定値のままで設定変更はなされません。
左右のモータパワーのバラツキなどで、ステアリングをニュートラルにしても直進しない場合がありますが、その場合はステアリングの初期設定でニュートラル・ポジションを少しずらして設定することで調整できます。例えば、直進せずに少し右に曲がる癖があるときは、ステアリングの初期設定でニュートラル・ポジションを中央より少し右にずらして設定してみてください。(上の設定説明ではFのところ)
8.2使い方
電源を投入すると、LEDが1〜3回点滅した後、連続点灯します。点滅回数はバッテリー電圧低下検出電圧をあらわしていて、1回の点滅は5V、2回の点滅は6V、3回の点滅は9Vです。LEDが連続点灯したら、ツインモータスピードコントローラとして動作を開始します。
エンコン・スティックで速度調整を行い、ステアリング・スティックを操作すると左右のモータに回転差が生じて旋回を行うことができます。左右モータの回転速度差はステアリング・スティックの操作量に応じて変化し、旋回させる側のモータは回転速度が下がり、その反対側のモータは回転速度が上がります。当然のことですが、旋回外側のモータの回転速度が上がるといってもフルパワー以上には上がりません。極端な例ですが、フルパワーで直進中に右舵を切ると右側のモータの回転速度は落ちますが、左側のモータの回転速度はフルパワーのままで変化しないことになります。
9.その他使用上の注意
・ノイズを拾って初期設定モードに入ってしまう恐れがあるため、送信機の電源をONしてエンコンをニュートラルにしてからMB12の電源を投入してください。
・バッテリー電圧低下検出に関してですが、電源電圧が設定電圧以下にならないようにパワー制御を行っていますので、バッテリー残量が残り少なくなってくるとパワーが急速に落ちてきます。陸上模型では、あまり問題になりませんが、船舶模型では、回収困難になる可能性がありますので、パワーが低下してきたと感じたら、速やかに回収するようにして下さい。
・モータを停止させていても(受信機も含めて)回路に電流が流れています。走行終了後は速やかにバッテリーを外してください。(特に電圧低下検出が働いた場合)
・電源のON/OFFをスイッチを付けずに電源コネクタの抜き差しで行う場合は、スイッチ端子を電線で接続してください。
・スイッチには、動力用モータの大電流は流れませんので、通常は2〜3A程度の電流容量のスイッチで十分です。