1.はじめに 飛行仲間の鳥居さんからベンチテスト用のモータピードコントローラーを作れないかと相談を持ち掛けられ、早速製作してみることにしました。 要は、机上でプロペラの推力測定をしたいそうで、いちいち送信機、受信機、スピコンを使わなくても簡単に使えるものということです。 勿論、大電力用のボリュームをモータに直列につないでもいいのですが、ボリュームの発熱は相当のものになるでしょうから、ここでは、PWMによるスイッチング方式としました。 |
※写真のFETは回路図のものとは異なります。 |
2.仕様 PWM方式モータスピードコントローラー 電源 : ニッカド 6〜10セル 負荷電流 : 15A |
3.回路の説明 回路は簡単です。部品も入手し易い物を選んだつもりです。制作費も1,000円もあればおつりがくるでしょう。 IC1は、いわゆるタイマーIC555で、この定数で約5KHzの周波数で発振します。ちょっと変っているのは、出力を3ピンから取らずに6ピンから取り出しているところでしょうか。6ピンからは、三角波出力が得られます。この出力をIC2(コンパレータ)の+に入力していますので、コンパレータの−入力より高い時だけコンパレータはハイを出力し、Q1(FET)がオンして、モータに通電されます。ここで、コンパレータのー入力は、ポテンショメータ(ボリューム)によって電圧レベルが変えられますから、ポテンショメータを操作することで、モータの通電時間の割合が変化して、回転数が変えられるのです。モータ制御はポテンショメータの操作だけで、完全にOFFからフルハイまで可変できます。 D2はモータの逆起電力吸収用ダイオードで、これを入れ忘れると、FETを壊してしまいます。3Aクラスのショットキーバリアダイオードが良いでしょう。 FETには、出来るだけON抵抗の少ない物を選びます。2SK3142の場合は、15Aまでなら放熱フィンは不要です。放熱フィンを付けて発熱を押さえれば、もっと大きな電流でも流せます。 IC2の未使用入力ピン5,6はGNDにでも接続しておいて下さい。 基板は45*45のユニバーサル基板に収まりました。 |
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4.回路図 |
5.部品表 IC1: NJM555D(80円) IC2: NJM2903D(60円) Q1: 2SK3142 (200円) D1: 1N4002(20円) D2: 1N5822(110円) R1〜R2 : 10kΩ (5円*2個=10円) R3 : 1kΩ (5円) R4 : 100kΩ (5円) VR1 : 10kΩ (200円 ツマミ含む) C1 : 100μF/25V アルミ電解コンデンサ (40円) C2〜C3 : 0.1μF セラミックコンデンサ (20円) C4〜C5 : 0.01μF フィルムコンデンサ (30円) 基板 : ICB−90 (195円 ) ※()内は参考価格 |