MB30

飛行機用ツインモータ スピードコントローラ                                                    2024/05/06






1.はじめに
 最近、安価な小型RC飛行機で、動力用モータを機体の左右に2つ搭載し、左右のモータパワーを差動制御することで、機体の旋回を行うものが多くなってきました。
この方式は、ラダーやエルロンを駆動するためのサーボモータが不要となり、コストや重量的に有利と考えられます。
しかし、このシステムを自作したくても2つのモータを差動制御する回路モジュールの適当なものがなく、市販の完成品から差動制御回路を流用する必要がありました。
そこで、このような目的のために2モータ差動制御回路を製作しましたので、紹介します。



2.機能
 ●2モータ差動制御ESC
 ●電圧低下検出


3.仕様
 ●基板外形 : 15*10.5*3.5(縦*横*高さ))
 ●電源電圧 : 2.5~4.5V(LiPo 1cell専用) 
 ●重量    : 0.4g
 ●ESC電流 : 2Amax/ch



4.回路図




5.部品表
部品番号  部品名  仕様  メーカー  備考 
 IC1  マイコン  ATtiny85V  MicroChip Technorogy INC.  
 Q1~Q2  抵抗内臓トランジスタ  RN1102  東芝  
 Q3~Q4  Nch MOSFET  IRLML2502  International Rectifier  
 D1~D2  ショットキー・バリア・ダイオード  BAT60  Infineon Technologies  
 C1  セラミックコンデンサ  22uF/10V    
 C2~C5  セラミックコンデンサ  0.1uF/16V    
 R1~R4  抵抗  10kohm    



6.マイコンプログラム
自作する場合は、マイコンにプログラムを書き込む必要があります。
下記ファイルをダウンロードしてマイコンへの書き込みを行って下さい。
(右クリックで ”対象をファイルに保存” を選択)

MB302.hex


書き込み時の設定
・FUSE  0xFF(Extended_byte)、0x9E(High_byte)、 0x62(Low_byte)
・LOCK 0xFF



7.接続
接続は下図を参照してください。
図中のS(ch1)は受信機からのエルロン信号で、S(ch3)はエンコン(ESC)信号です。



接続例(受信機は、Flysky FS2A-4CH)




8.使い方
 本回路は、調整等はありませんが、エルロン・ニュートラル時、左右モータのパワーが異なる場合がありますが、その場合は送信機の
トリムで調整してください。
 バッテリーの電圧は3.2V以下になるとモータのパワーが1/3になりますが、モータパワーを一旦OFFポジションにすると
電圧低下検出したことを解除することが出来ます。
しかし、再び電源電圧が低下するとモータ出力が1/3となりますので、電源電圧低下を検出したら直ちに着陸させることを推奨します。
モータの差動による機体制御ですので、モータを停止すると左右のコントロールが出来なくなることに注意してください。