1.はじめに
電子工作をしていると、電圧が異なるデバイス(例えば5V系デバイスと3.3V系デバイス)の混在した回路になってしまうことがあります。
通常、5V系デバイスの信号は5Vレベルで、3.3V系デバイスの信号レベルは3.3Vなので、この2つのデバイスは直接接続することはできません。
こんなときは、レベル変換ICという便利ICがあるのですが、これがなかなかいいものが少ないのです。そんなレベル変換ICのなかで、唯一入出力の電圧範囲、安定性で気に入ったのが、
TI製のSN74LVC1T45とSN74LVC2T45というICで、SN74LVC1T45は1チャンネル、SN74LVC2T45は2チャンネルです。
このIC、特性的には非常に満足していますが、2つほど不満があります。1つはパッケージにDIPがないことと、SN74LVC2T45は2チャンネル品ですが、信号方向が同じことです。
ちょこっとした実験では、DIP型が便利だし、UARTに使う場合、信号方向が入出力反対のものがほしいのです。
そんな訳で、入出力が反対のこのレベル変換IC2つを搭載しDIP化してみました。
LT10は2チャンネル(入力1+出力1)、LT20は4チャンネル(入力2+出力2)です。
2.機能
●信号の電圧レベル変換 (非反転)
3.仕様
●電源電圧 V1:1.65〜5.5V / V2:1.65〜5.5V
●ピンピッチ:2.54mm / ピン幅:7.62mm
4.回路図
LT10
LT20
5.部品表
LT10
番号 |
部品名 |
品番(仕様) |
メーカー |
備考 |
IC1〜IC2 |
三端子レギュレータ |
SN74LVC1T45 |
TI |
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C1〜C2 |
セラミック・コンデンサ |
0.1uF/16V |
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LT20
番号 |
部品名 |
品番(仕様) |
メーカー |
備考 |
IC1〜IC2 |
三端子レギュレータ |
SN74LVC2T45 |
TI |
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C1〜C2 |
セラミック・コンデンサ |
0.1uF/16V |
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6.接続
接続は、下図を参照してください。
LT10
LT20
7.追記
電源電圧は、V1、V2ともに1.65V〜5.5Vの範囲であれば、V1、V2は、V1<V2でもV1>V2でも構いません。
パスコン(バイパス・コンデンサ)を実装されていますので、パスコンは外付け不要です。
細かい特性については、下記データシートを参照ください。
http://www.ti.com/lit/ds/symlink/sn74lvc1t45.pdf
http://www.ti.com/lit/ds/symlink/sn74lvc2t45.pdf