LC20/LC30
リポ充電器

左から回路基板、LC20の裏フタをはずしたところ、LC20概観、LC30の裏フタをはずしたところ、LC30概観


1.概要
 電動マイクロプレーンなどに使われている単セル小容量リチウム・ポリマー・バッテリー(リポ)専用の充電器です。
LC20は単三乾電池1本、LC30は単三電池2本で動作し、リポ容量に応じて10mAhステップで設定できます。
LC20は、10mAh〜50mAh、LC30は10mAh〜150mAhのリポを充電できます。
電源には、普通の単三乾電池以外に単三型のニッケル水素バッテリーも使用できます。


2.仕様

 品名 適応リポ容量  電源  外形 
LC20   10mAh〜50mAh  単三乾電池(1.5V) またはニッケル水素バッテリー (1.2V)*1本  68*33*24(スイッチの凸部含む)
LC30  10mAh〜150mAh  単三乾電池(1.5V) またはニッケル水素バッテリー (1.2V)*2本  68*48*24(スイッチの凸部含む)



3.回路図



4.部品表

部品番号 品名 品番 仕様 メーカー
IC1 昇圧用IC L6920DC . ST Microelectronics
IC1 充電用IC LTC4052L-4.2 . LINEAR TECHNOLOGY
R1 抵抗 . 15kΩ .
R2 抵抗 . 7.5kΩ .
R3 抵抗 .  3.74kΩ
R4 抵抗 .  1.87kΩ
R5 抵抗 .  3.3kΩ
R6 抵抗 .  330Ω
C1 アルミ電解コンデンサ .  100uF,10V
C2 アルミ電解コンデンサ .  100uF,10V
C3 セラミックコンデンサ .  0.1uF
C4 セラミックコンデンサ .  2.2uF
L1 インダクタ SLF7032T-100M1R4-2PF 10uH  TDK
SW1  バイナリ・コード・スイッチ SRRQVG0100 アルプス電気
LED1 LED φ3、赤色
その他 ケース SBH-321-AS(LC20用)/SBH-331AS(LC30用) アイコー電子
 コネクタ B2B-ZR 日本圧着端子



5.回路の説明
 リポに限らず、バッテリーを充電する場合は、充電されるバッテリー電圧より親バッテリーの電圧が高い必要があります。
リポは満充電時の電圧が4.2Vですから、乾電池から充電しようとすれば、電池の本数は普通4本必要になります。
しかし、電池の数が増えると充電器自体が大きくなってしまいますので、携帯性を重視して、なるべく少ない電池数でリポを充電できるようにと、充電ICの前段に電源電圧を上げるための昇圧コンバータ回路を設けてみました。
昇圧回路の関係で、親電池が1本では、50mA程度が限界のようで、LC20は電池容量50mAhまでとしました。LC30は電池容量150mAhまで可能です。
充電時間は、リポの残量がほぼない状態で1.5時間程度です。


6.使い方
・充電したいリポの容量にあわせて、ロータリースイッチを設定します。50mAhのリポならロータリースイッチを”5”にセットします。
・電源スイッチをONすると、LEDが点灯します。
・後は、リポを接続するだけです。
・充電が完了するとLEDは消灯します。


7.注意事項
・本回路は単セルリポ専用ですので、直列接続されたリポは接続しないで下さい。
・ロータリースイッチの”0”は設定しないで下さい。
・リポを接続して、すぐにLEDが消灯する場合は、充電済み(満充電)リポです。
・親電池が消耗すると満充電にならなくてもLEDが消灯しますので、ご注意下さい。
・親電池に乾電池を使用する場合は、大電流に強いアルカリ乾電池の使用をお勧めします。
・LC20は、流せる電流の上限が50mAなので、リポの電池容量は50mAhまでとなっています。ただし、充電に時間がかかっても良ければ、容量150mAhのリポでも充電は可能です。その場合は、ロータリースイッチの設定を”5”にしてください。